2014年2月16日日曜日

京都マラソン完走(感想)


幸運にも京都マラソンに参加することができました。人生初マラソンは、桂川や嵯峨野、広沢池などの自然を感じながら、京の都の世界遺産を巡る魅力的なコースでのデビューでした。魅力的な一方で京都マラソンのコースは高低差が大きいことも言われており、特に中間点を過ぎたところの狐坂は相当過酷な上り坂でした。私はというとろくな練習もせず、マラソンがどんなものかも分からずに参加してしまったので、ペース配分は見事に誤り、後半の競技はマラソンではなく競歩になってしまいました。ラップも見ての通り、25キロ以降にがくっとペースが下がっています。


あとになって調べてみると、これは初心者が最も陥りやすい「30キロの壁」とか「35キロの壁」と呼ばれるものらしいです。この壁の理由はいくつか考えられるらしく、(1)エネルギー切れ(2)水分不足(3)ペース配分の誤り、と言ったものが挙げられます。私の場合は、完全に(3)でした。私のような初心者は1万人を超える参加者とそれ以上に沿道に集まる応援の方々に影響されて、つい気分が高揚し、最初のペースが速くなってしまうのです。マラソンは、当初思っていたほどには心肺に負担がかかるものではなく、それもあってか最初は快調に走っていました。しかし、ペースを早めすぎると、ある時点から急激に足が動かなくなります。この感覚は面白いほど良く分かりました。それまで周りを抜かす勢いで走っていたのが、気づくと周りにどんどん抜かされていくのです。「あれ?オカシイゾ」と思った時には手遅れで、状況は悪化するばかり、ついには歩かざるを得なくなってしまいました。これはペースが速すぎると身体が「グリコーゲン切れ」になり、血中の乳酸処理のスピードが追いつかなくなり「筋肉に乳酸がたまる」状態となります。乳酸が一定をこすと、筋肉が動かなくなってしまうのです。NHKのサイトにメカニズムが紹介されていましたので、詳細を知りたい方はリンクをご覧ください。

NHK「みんなで科学 ラボラジオ」
http://www.nhk.or.jp/laboradio/report/20120716_02.html

完走後は足が全く動かず、その後の数日は散々でしたが、当日の沿道の沢山の方の応援はあたかも自分がオリンピックのような大舞台の主役となって走っているようで感動的でした。あのような感覚は、通常ごく限られたアスリートしか味わえないものですが、マラソンは市民のだれもが主役になれるスポーツです。家族を応援したり、応援されたりという姿はみていてとても微笑ましく思いました。全力で応援する側になるのもまた良いものです。かなりきつかったことは確かですが、次はしっかりと準備して挑戦したいと思いました。

2014年2月10日月曜日

7-6 Less amazing than Amazon

Walmart Less amazing than Amazon
from Print edition Feb. 1st 2014


http://www.economist.com/news/business/21595435-worlds-biggest-retailer-stumbling-its-genial-new-boss-needs-prove-he-can-push-through

2/10 7:00-8:00 京都 3名

Walmart has been in a slump in recent years and started to change their strategy.
It is at an "inflection point" and the company got a new executive, Doug McMillon.
They have started open small and medium sized stores and joined on-line market business.
Why are they forced to change their business model? What is the cause of it?

Walmart's sufferings
(1) Their international business is not thriving. It retrenched in China and Brazil.
(2) Walmart's core customers are shoppers on tight budgets, attracted by Walmart's promise of "everyday low prices".  Government raised payroll taxes and cut food stamp benefits last year, they suffered most.
(3) Amazon makes it easier to buy almost anything, supposedly more cheaply than anywhere else that  draws shoppers to Walmart's super centers. Dollar stores are its rival too.

Mr. Macmillan's "inflection"
(1) It will open more smaller stores, mainly midsize grocery stores than super centers.
(2) It starts "Walmart.com" to step up its counterattack on Amazon.
(3) It tries to make the idea of "market ecosystem" possible in its real business.
(4) It tries to change super centers to "destination stores"

We discussed
(1) What is the main causes of sales drop of Walmart?
(2) What kind of strategies Walmart should take?
(3) How do you think the future of retail business in Japan?

2014年2月2日日曜日

7-5 China loses its allure

China loses its allure
Life is getting tougher for foreign companies. Those that want to stay will have to adjust.


China is attractive consumer market for Japanese companies. It has over 1 billion people and its economy is still going to grow. Banks try to open their branches in local cities of China. Why does the economist thinks it loses its allure and what is its true meaning?

·  China was profitable market and is still the world’s most enticing.
·  But for many foreign companies, things are getting harder.
·  Competition is still heating up.
·  Some companies are leaving.
·  Staying companies are struggling.
·  Business in China is getting harder and those who want to stay need to adjust
Situations
 Effective strategies
Growth is weakening
 ・Shift from going for growth to enhance productivity
Costs are rising
 ・Tighten control of executives behavior and safety standards
Talented are limited
 ・Localize marketing and product development.
Pay is soaring


Discussion topics
·      Has China’s gold rush really been over?
·      If you guide foreign companies in Japanese market, what instructions are possible?
·      Plus: How many global companies or brands do you already know in this article?


【総括】
消費意欲旺盛な中国は、市場としての魅力を失っていないながらも、取り巻く状況は変化しており、外国企業にとっての「ゴールドラッシュ」の時期はピークを過ぎた感がある。その中で、まだ挑戦していこうと考える企業はどのように中国市場へ適応すべきかをまとめた記事。記事ではその方法として、(1)拡大を目指すのではなく生産効率を目指す方へシフトすべき(2)経営者のふるまいや安全基準に対する統制をより強化すべき(3)一つの中国という考えを捨て、マーケティングや製品開発をローカライズすべき、といった点を挙げています。

最初の論点は、果たして本当に中国は魅力を失っているかという点。10億人以上の人口を抱え、経済も成長途上にある中で、そうした状況の変化は一過性のものであって、まだまだ魅力は失われていないのではないかという反論が想定されます。議論は、確かに中国ビジネスは難しい、という肯定からスタートしました。政府の力が大きい国でメディアも政府の意向が反映され、一度批判を受けると大キャンペーンが張られビジネスの継続が困難となるという状況です。別の記事では中国の消費者の気の移り変わりの早さ(定番がすぐに陳腐化する)も指摘されており、国内企業との競争も考えれば、中国は外国企業に取って益々難しい市場であるという指摘は説得力があります。一方で、業界によって状況は異なっていて、一括りには出来ないのではという意見もありました。

次の論点は、記事の提示した3つの戦略についてです。日本より製品やサービスの品質に無頓着のように思える中国において「レピュテーショナルリスク」を指摘したのは目新しいという意見や、「一つの中国」という考えを捨てることは賛成だ、中国は沿岸部と地方で全く異なり、地方の都市も言語すら異なるのだから、という意見が出されました。これらの戦略は日本に当てはまるかという論点については、そもそも縮小傾向にあり国内企業が独占している日本市場は外国企業にとって魅力的ではないのではないか、日本が四半世紀前にたどってきた道のりに中国はあるのではという指摘が出されました。

【感想】
中国は世界第二位の経済規模をもつ隣国である以上、様々な困難があるとはいえ、ビジネスにおいても無視することは出来ない国であることは間違いありません。それは、日本の経営者にとってだけでなくThe Economist誌の主要読者である米国、欧州各地の企業経営者にとっても同じことです。そのため、中国において外国企業はどのようにふるまうべきか、は世界の主要な関心事でありトップ記事として扱うのは納得できます。

そうした中、China loses its allure(中国は魅力を失いつつある)という記事のタイトルは、記事の本旨と若干ずれているように感じました。私の印象は、「中国は困難だが捨てがたい」というものです。むしろ記事の狙いは中国は魅力的かどうかではなく、「豊富な労働者と消費者に支えられている」「中国はカネさえ出せば、経営者の横暴も粗悪製品も許される」「中国は共産党政権下でひとつにまとまっている」といったステレオタイプな見方を払拭することにあるように思えます。その意味では、「中国とはどのような国なのか」という問いへの一つの回答であると感じました。