2011年6月5日日曜日

Dive into the unknown!


友人3人で勉強会を始めることになった経緯は以前書いたが、
GWを境にWebサイト(http://tesg.web.fc2.com/index.html
を作成してより広く声かけしようと言う話になった。
開設にあたって仲間募集の文章を書いたので、ここに掲載しようと思う。


同士求ム!!!
最高を希求する知的好奇心、野心にあふれた不確実な時代の航海者たちよ
東日本大震災の余震が収まらない。これだけの揺れを日々感じていると、もはや私たちが立つ地面は堅くどっしりとしているとは到底思えない。部屋にいるとき気がつくと揺れているこの状況は、まるで大洋に浮かぶ小舟の上にいるかようだ。そしてフクシマの原発事故は電力不足に対する危機感と放射能に対する恐怖を私たちの日常生活にもたらした。震災のあと日本を覆ったあの自粛の静けさを奇妙に思いながら、小舟の上で、いつまた火を噴くとも知れぬ壊れた動力源に不安を抱きつつ、私たちは日々を過ごしている。
世界地図を思い浮かべてみても、私たちの生きる日本列島はまるで太平洋に浮かぶ小舟のようだ。西のユーラシア大陸では中国をはじめアジアの新興国がますます存在感を増し、東のアメリカ大陸では今も世界をリードする産業や企業が生まれる。そんな両地域にはさまれて、世界第2位の経済大国の地位も譲り渡し、ますます薄れゆく存在感に沈まぬよう必死にもがいているのが日本である。
そんな小舟に生きる私たちは何処へ向かおうとしているのか。The Economist誌は震災前にSpecial Report on Japanとして日本特集を掲載している。その記事の見出しは”Into the unknown” (未知の領域へ)。少子高齢化が進み、世界のどの国も経験したことのない人口減少社会に突入した日本。戦後史に残る政権交代を成し遂げたにもかかわらず毎年代わる首相の顔と混迷した日本政治。かつて輝きを誇った産業経済にも停滞の影がにじんで久しく、毎年積み上がる巨額の国債といまだ低迷する日本経済の出口はみえない。そんな日本の状況を評して同誌は“Into the unknown”としたのである。
同誌のこの洞察は、震災を受けてますます的を射たものになりつつある。日本にはこれらの課題に加え、2万人を超える犠牲者を出し広範囲にがれきと化した地域の復興や、未曾有の原発事故によって白紙に戻った原子力エネルギー政策をはじめ、世界が経験したことのない頭の痛い課題が次々とふりかかる。未知の課題に直面する「課題先進国」日本、これが私たちの生きる国の姿である。
私たちはこうした不確実性に満ちた未知の環境下において確とした態度を決めなければいけない。それはリスクや孤高を恐れず、先頭に立って不確実性の海に飛び込む勇気ある態度である。不確実性の領域においては、次に起こることを誰も予測できない。だが、その中で私たちは少しずつであっても、もがき泳ぎ、確とした本質をとらえていく他はないのだ。揺らぐ小舟にいつまでも居座り、いつ沈むとも知れない不安な時を過ごすより、今は少しでも前に進むべく動くべきではないか。正解のない課題を目の前にして世界は私たちの一挙一投足を注意深く見ている。
Dive into the unknown 飛び込もう!未知の領域に!!
April 2011
Yoshi Ogawa




震災の3週間後に結成された私たちのStudy Groupは、様々な分野のExcellentを目指す仲間が毎週日曜の朝に集まり、英国発信の国際情報誌であるThe Economist誌を題材に、記事の内容を発表・議論しています。扱う記事は地域も内容も様々、未知の話題も多く知的刺激にあふれた集まりです。少しでも興味がある方は、一度ご連絡ください。仲間になりましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿