2014年6月23日月曜日

これまでの人生の中で困難な経験や失敗から学んだこと

「先頭に立つ勇気を持つこと(挑戦)」「新しい物事に熱心に取り組むこと(創造)」「誰かの為を目的とすること(貢献)」これらは私が過去の経験から学んだ大切にしている姿勢であり、価値観です。私が、組織に関わる中で得た経験が、これらの貴重な人生の学びを与えてくれました。

1つ目の経験は、高校1年生の時に取り組んだ映画制作です。秋の文化祭に向けてクラスで映画制作に取り組むことになったのですが、誰もが無責任で、クラスには他人任せの空気が流れていました。各々の心が離れていくのを感じた私は、企画をまとめたい一心で、監督を担いたいと申し出ました。組織の先頭に立って物事に取り組むのは、初めての経験であり、挑戦でした。意を決めた私は、文才のある人に脚本を頼み、ITに明るい人に編集を任せ、役割分担を進めながら夏休みを目一杯に使い、映画制作に没頭しました。文化祭当日、完成した映画とそれを楽しむ観客をみて、熱心に取り組んで良かったと心から思いました。勇気を出して陣頭指揮をとったこと、観客に喜ばれる映画を生み出せたこと、監督として貢献できたこと、これらを仲間との協力で達成できた喜びが、私の原点となっています。

2つ目の経験は、就職して1年後に遭遇した東日本大震災です。私は当時、東京にある支社の新入行員でした。震災当日、閉店間際に突然建物が大きく揺れ、棚のファイルが一斉に倒れました。揺れが収まりしばらくして全員の無事が確認されたため、拠点は一時平静を取り戻したように感じられましたが、帰店する社員の報告や、電車が完全に止まり道路に人があふれる様子を目の当たりにするうちに、事態の深刻さが明らかになってきました。多くの社員は冷静さを装っていたものの、錯綜する情報と余震の危険がある中での帰宅判断に、不安な気持ちを抱えていました。家族の安否が気遣われる中、夕刻になって、それまで本部とやり取りを続けていた支社長から「帰れる人は帰宅の途につくように。帰宅が困難な人は拠点に残っても良い」との判断が下されました。その判断を契機として、先輩社員が指揮をとり、帰宅方向が同じものをとりまとめ、社員と建物に残っていた顧客が全員帰宅できるよう、次々と車や災害用品の手配がなされました。その日新人の私に出来たことは、拠点周辺の無事の確認や割れたガラスの片付けでしたが、冷静に判断を下した支社長、熱心に指揮をとった先輩社員、顧客や同僚への気遣いを忘れない姿勢を目の当たりにし、「組織として物事に対処するとは、こういうことなのだ」と肌で感じました。 

私は、「組織の先頭に立って挑戦し、新しい物事に熱心に取り組み、誰かの為に貢献するために、今ここで自分に何が出来るか」を意識するようになりました。それは、「組織という人間集団の中で、自分にどういう役割を求められており、どんな貢献が出来るのか」を考えることでもあります。今後も、困難な出来事に幾度となく直面すると思いますが、常にこの学びを忘れずに、取り組んで参りたいと考えています。

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