2014年1月5日日曜日

7-1 The Economist's country of the year: Earth's got talent


■先週の振り返りと感想
The Economist's country of the year: Earth's got talent
British immigration: You're welcome
The first world war: Look back with angst
South Africa after Mandela: A question of leadership


先週は参加8人、扱う記事4本と久しぶりに大きな会となりました。すべての記事は難しいので自分が選んだ記事の感想と総括を共有します。

私が選んだ記事は”Earth’s got talent” スーザンボイルを世に出したTV番組”Britain’s got talent”をもじったタイトルで、The Economistが選ぶ「The country of the year」と年末恒例の「今年の〜」の国家版を決めようというユニークな記事でした。みなさんは「今年の国」を選ぶとしたらと聞かれたらどう答えますか? 記事はいくつかの選ぶ基準や候補となる国名に言及しながら、最終的に「ウルグアイ」を選びます。なぜウルグアイなのか、すぐにその理由が思いつく人は少ないでしょう。むしろそもそもウルグアイがどこにあるのかすらも不確かなのが実情だと思います。The Economistもそのあたりのことはわきまえていて、結論を後回しにする書きぶりからは、あえてサプライズを狙って選んだように感じられます。

ではなぜウルグアイなのでしょうか?The Economistはその受賞理由を「単に一つの国を良くしただけでなく、他国も見習えば世界中に利益をもたらすようなpath breaking reformを成し遂げたから」としています。そうした「道を切り開く改革」の具体例としては、同性婚容認や麻薬合法化の法律制定を挙げています。当日の議論では、この選定と受賞理由に賛同できるかで様々な意見が交わされました。The Economistはリベラル寄りであるからこうした改革を賞賛しさらに改革を広めようとしている意図が感じられるであるとか、確かに同性婚や麻薬合法化はリベラル寄りの政策であるがpath-breaking reformはそうした政策に限らず日本で言えば医療や農業などの岩盤規制改革なども当てはまるのではないかという意見もありました。

最後に各参加者の「The country of the year」を共有しました。中国が3人と最多で、ロシア、シリア、日本、ブラジル、ミャンマーが各1名といった結果でした。2014年は果たしてどの国が選ぶか、楽しみです。

The Economistが面白いのは、麻薬合法化のような「議論の余地があり」かつ「普遍性のある」トピックを積極的に取り上げ、自らも意見を述べるところにあります。その姿勢からは自らの記事によって、世界中のリーダーを動かそうとする気概が感じられます。 その他の記事も「英国の移民政策」「世界第一次大戦を振り返る」「ネルソン・マンデラと南アのリーダーシップ」といったそれだけで数時間議論できそうな重い内容でした。題材や素材となるニュースは違えど、通底するテーマは同じなので、重いテーマだからといって避けることなく一つ一つ向き合って生きたいと思います。

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