2014年5月26日月曜日

超高齢社会の一風景

私には一人暮らしの祖母がいます。一人暮らしの高齢者というと、穏やかな日々、または寂しい生活を想像しがちですが、私の祖母は毎日とても忙しく過ごしています。定年に近づいてきた3人の子供達は、子育てや仕事の慌ただしさから遠ざかり時間ができたためか、なにかにつけて祖母を外へと連れ出します。8人の孫は、結婚して子供ができたのもいて、誕生日や七五三に祖母を連れ出します。私もそんな孫の一人で、たまに帰ると祖母の家に立ち寄り、食事へと連れ出します。(ごちそうをおごってもらうのですが)

そんな忙しい祖母も90歳を超えてさすがに足腰が弱ってきたようです。たまに足を痛めると外出が難儀になります。

家族間のコミュニケーションツールはもっぱら電話です。祖母も耳は良く聞こえ、頭もしっかりしているので、電話での会話は問題ないです。メールやインターネットも使えるようにならないと、とは言っていますが、携帯電話の操作もままならない機械音痴ですからさすがに難しいとも言っています。電話は私の実家にも良く掛かってきますし、まさにライフラインです。

祖母の家の向かいには床屋さんがあって、近所付き合いはそれこそ何十年にもなります。よくおかずや食材を届けてくれる気遣いに助かっています。もし祖母になにかがあったとき、真っ先に気づくのは向かいの床屋さんかも知れません。


祖母の家ではNHKが一日中ついています。時間があれば一日中NHKを観ていますから、世の中の出来事について祖母は私よりも遥かに詳しいですし、情報が早いです。朝の起床から就寝までNHKは祖母にとって時を告げる時計であり、世の中と祖母の家をつなぐ社会への窓であり、衰えぬ知的好奇心を満たしてくれる存在です。

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